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【解決事例・労働紛争①】解雇を告げられた労働者からの依頼で、解雇は無効であることを前提に250万円の解決金を会社から受け取った事例

【事案の概要】

依頼者は、病院の給食センターに長年勤務していた女性の方でした。

依頼者は新人の教育係も担当していたところ、新人が包丁を放置したり等危険な行為をしていたため、「危ないでしょ!」と注意したところ、これがパワーハラスメントに当たるとして当該新人から院長に被害報告がなされ、それを鵜呑みにした院長は、依頼者に解雇を通告しました。

依頼者は、長年責任感をもって同センターで勤務しており、慕ってくれている後輩スタッフが多かったものの、責任感から少し厳しく指導することもあったため、実は陰で恐れられていて、その声がたまったため、もう働かせるわけにはいかないと判断した、というのが会社側の言い分でした。

これに到底納得できない依頼者としては、なんとか解雇を撤回させるか、退職を受け入れるにしても当面の生活に困らないようなまとまったお金を支払ってもらうべく、当職に交渉を依頼しました。

【交渉の経緯】

当職としては、今回の行為がそもそもパワーハラスメントには当たらないし(緊急時の指導にすぎない)、戒告や減給もなしにいきなり解雇とするのは重すぎることなどの理由から、解雇に正当な理由がないため無効であると主張しました。

すなわち、依頼者に職場復帰させるよう、会社に求めました。しかし会社としてはこれを断固として拒否しました。解決金を支払うことには応じましたが、とても依頼者が満足するような金額ではありませんでした。

そのため、当方はやむを得ず、労働審判を申し立てるに至りました。これは、労働紛争に関して、裁判所で裁判官等の第三者を交えて話し合いをするための手続です。

その労働審判において、裁判官から、率直に、「解雇の正当性には疑問がある。しかしその一方で、このまま職場復帰しても職場環境は本人とって悪いものとなると思う。会社側としては給料半年分の解決金を払って矛を収めてもらう、ということでどうか」という提案がなされました。

依頼者としては、第一希望としては長年勤めた職場に復帰することを希望していたものの、やむを得ずこの提案に応じることとし、退職金を合わせて250万円の解決金を受け取り、合意退職することにしました。

【ひとこと】

解雇には、正当な理由が必要です。そしてそのハードルは、一般の方が考えているよりも高いものと言えます。

本件で言うと、たとえ違法なパワーハラスメント行為をしていたとしても、本人に反省の機会を与えるべく、まずは戒告(注意)などの、程度の軽い懲戒処分から始める必要がありました。それにもかかわらず一発解雇、とした点が一番問題とされ、結果として本件解雇は違法なものであることを前提とした話し合いが行われました。

解雇を通告されたが納得がいかない、という方は、違法な解雇である可能性は十分にありますので、泣き寝入りせず、まずはお気軽にとまり法律事務所までお気軽にご相談ください。

 弁護士  泊  祐 樹

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