解決事例

【解決事例】年収300万円以上の兼業主婦の交通事故被害者について、約30万円の「主婦休業損害」の支払を受けた件

交通事故の被害に遭って通院を続けた場合、交通事故の加害者ないしその保険会社に対して、「損害賠償請求」を行う事が出来ます。

その内訳は「通院交通費」や「治療費」「通院慰謝料」というものが一般的ですが、

「主婦(主夫)」の方の場合、「主婦休業損害」というものも請求できる場合があります。

会社員の場合、「休業損害」を請求できるのは、実際に通院や入院のために会社を休むことになって収入が減った場合や、大切な年次有給休暇を使って通院をした場合に限定されるのが原則です。

これに対して、「主婦(主夫)」の方の場合は、家事を「休業」するという概念がなく、【休業損害なんて請求できない】と思われる方が多いです。

しかし、むち打ち症などになって洗濯物や掃除、料理や洗い物などの家事に支障が出た場合、主婦(主夫)の方も「主夫(主夫)休業損害」を請求することができる場合があります。

もっとも、これについて、加害者側の保険会社の方から積極的に「お支払いします」という提示があることはほとんどありません。被害者側から請求する必要があります。

細かい計算方法は事案によって異なりますので誤解を招かないためにも割愛させていただきますが、今回私が担当した事案では、

①年収約300万円、週5日のフルタイムで働く女性で、

②子供もおらず夫婦のみ(2人暮らし)の家庭で、

③共働きであり、

④通院期間は約3ヶ月であった中で、

⑤その期間中も(会社の業務が忙しく穴を開けることができないということもあり)休むこと無く出社し続けた、という事情があったものの、

事故による症状が家事に具体的にどのような影響を及ぼしたかを弁護士の書面により説明することで、

約30万円の主婦休業損害を受け取ることができました。

依頼者からは

「仕事を休んでもないのに、まさか休業損害を受け取ることができるとは思いませんでした。痛みをこらえて家事をしていたし、時には義理のお母様に手伝ってもらったりしていて、確実に家事に影響はあったので、、それを認めてもらえて本当にうれしいです。依頼してよかったです。ありがとうございました」

とのお声をいただきました。

繰り返しになりますが、主婦(主夫)休業損害に関しては、しっかりと被害者側から根拠と共に請求をすることが必要です。

「仕事をしているから」「仕事は休んでいないから」などと諦めず、

きちんと請求をすれば一部だけでも請求が認められる可能性がありますので、是非、まずはお気軽にご相談ください。

なお、本件に関しては、ご自身が加入している自動車保険の「弁護士費用特約」をご利用いただきましたので、通院慰謝料も含めると自賠責基準(相手保険会社が提示してくる基準)よりも50万円以上の増額が叶ったにもかかわらず、弁護士の費用は一切かかっておりません(当該保険からいただいております)。

保険の等級にも影響はありません。(保険料が値上がりすることもありません)

弁護士費用特約が使える被害者の方は、是非、積極的に使用されることをお勧めいたします。

    弁護士 泊 祐樹

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