交通事故に遭ったとき・・・
- 事故の相手と連絡がとれない!?
- 事故の相手の保険会社からケガの面倒をみないと言われた!
- 相手方保険会社から提示された賠償額は妥当なのかな?
- 相手がぶつかってきたのに、こっちが悪いと言われている・・・なぜ?
などなど、「え?これって・・・?」という場面があると思います。
ご自身の保険会社に相談するから大丈夫!と思われるかもしれません。
しかし、特に被害者で無過失の場合(いわゆる「もらい事故」の場合)は、保険会社は交渉することができません。保険会社が示談交渉することは弁護士法の非弁活動に抵触する怖れがあるからです。
ですので、保険会社は、話は聞いてくれますが、最終的に「ご自身で交渉してください」という回答になります。
しかし、弁護士特約があれば、実質無料で、弁護士に相談・依頼することができるのです!
弁護士特約とは、交通事故の当事者が、事故に関する相談・交渉などの対応を弁護士に依頼した場合に、弁護士費用を加入している保険でまかなうことができる(上限300万円まで)仕組みです。
保険加入者は特約保険料を支払わなければなりませんが、弁護士は依頼者の保険会社に費用の請求をするので、保険加入者から弁護士費用をもらうことはありません。相談も交渉依頼も訴訟対応依頼も、依頼者は実質無料で頼むことができるのです。
特約保険料は高い?
弁護士保険特約の保険料は、年額2000円~4000円です。自動車保険の保険料の支払い方にもよりますが、そんなに高すぎる金額ではないと思います。
そして何よりコスパが高いのが魅力です。
統計から算出された人身事故の遭遇率では、4人家族の内1人が生涯に1回は事故に巻き込まれてしまうと言われています。家族の誰か1人は事故に遭うことがあるのです。
冒頭付近でお話したように、人身事故に巻き込まれたとき、その被害の補償を求めるための交渉を、ご自分の保険会社はすることができません。弁護士に依頼しないなら、ご自身で行うしかありません。事故に巻き込まれて心身弱っているときに、ご自身で交渉することができるでしょうか?
ところで、平均寿命を80年と仮定して、弁護士特約保険料が年4000円の自動車保険に加入していたとすると、80年で総額32万円の保険料を支払うことになります。
一方で、もらい事故の交渉を、弁護士特約を使わずに弁護士に依頼すると、着手金・報酬・実費等含め最低でも30万円以上かかります。
生涯に1回は事故に遭う可能性が高いのですから、いつか支払う弁護士費用を弁護士特約で年4000円ずつ積み立てていると考えれば、使わない、要らない特約ではないですよね。付帯しても、全く損にならない、お得な特約なのです。
ノンフリート等級が下がらない?
弁護士特約のみを使って弁護士に相談・依頼したからといって、翌年度の等級はかわりません(保険料に影響なし)。
※対物・対人賠償保険や修理のための車両保険を使用することは等級に関係あります。
保険会社が指定した弁護士以外でも相談できる?
ご自身で弁護士を選ぶことができます。知り合いの弁護士に頼むことができます。
もちろん、知り合いの弁護士がいないことを伝えて保険会社から紹介してもらうことも可能です。
基本的にどの弁護士に相談・依頼するかは自由です。
家族の自動車保険に付帯している弁護士特約が使える?
各保険会社の特約の内容にもよりますが、生計を一にするご家族であれば誰でも利用対象になることが多いです。
お父さんが加入している自動車保険の弁護士特約で、同居家族(生計が一緒)のお子さんのもらい事故の法律相談ができる、ということになります。
ご自身の保険会社に一度、弁護士特約の対象となる家族を確認するといいでしょう。
さぁ、自動車保険の保険証券を見返してみては? 弁護士特約に○は付いているでしょうか?